書籍の紹介

『戦後日本の地方移住政策史―地域開発と〈人材〉創出のポリティクス』(春風社)

個人のライフスタイルの選択肢であり、また人口減少に悩む地域にとっての希望となった「地方移住」。Uターン、Iターン、地域おこし協力隊、そして地方創生といった言葉とセットになったこの潮流は、個人の自発的な思いから生まれた自然発生的なブームなのだろうか。なぜ国や自治体は半世紀にわたり、特定の「理想の移住者」を求め、その獲得に勤しんできたのか?

数多くの政策文書やメディアの言説を丹念に読み解き、個人の移動を「地域開発」の資源として動員してきた戦後日本を貫く欲望の正体を描く、筆者渾身の1冊。

定価 6,930円(税込)
発行日 2025-11-30
ISBN 4868160656

『로컬 팩트 공정하고 지속가능한 로컬이주정책을 위하여』(더가능연구소)

한달살기, 워케이션 유행의 시대
과연 지방으로 이주하는 것의 의미는 무엇일까, 누가, 왜 가는가
지방이주의 풍부한 데이터, 지금 지방의 현실은 어떠한가
이주 공정성과 지속가능성은 구현될 수 있을까

이 책은 이주 현실에 대한 방대한 데이터를 바탕으로 현실을 분석하고 대안을 제시한 책이다. 그저 지방으로 가는 이주일 뿐이라고, 아니면 이주는 해외이주할 경우에만 쓰는 표현이라고 생각할 사람도 있겠지만 책을 읽다 보면 단순한 이주가 아니라 여러 이주형태가 있고 그러한 이주를 둘러싸고 어마어마한 문제들이 엮여 있다는 것을 실감할 것이다.

翻訳:윤정구 , 조희정
定価 19,800원
発行日 2025-11
ISBN 9791198181299

印象的なのは、移住政策の「公正性」に関する問題提起です。地方自治体間の競争ではなく、持続可能な政策として、移住者と原住民が共に生きていく方法を探求します。これは、帰農·帰村政策で地域間の競争が激化している韓国の状況とも重なっている。

著者は政策立案者である以前に社会学者である。 そこで、移住を単なる人口移動ではなく「モビリティの政治学」として読み解く。誰が移動できるのか、誰が移動できないのか。 この問いは、韓国社会の地域格差と階層化問題を考えさせる。

落ち着いた雰囲気ながらも鋭いこの本は、地方消滅論に惑わされず、地域の未来を設計しようとする人々にとって、確かな道標となるだろう。

Seokwon Yang (Ejang)

『モビリティーズ研究のはじめかた――移動する人びとから社会を考える』(編著、明石書店)

なぜ、どのように、「モバイルな人びと」を研究するのか!

本書は、「移動(モビリティーズ)」の視点から現代社会を読み解く、モビリティーズ研究の入門的かつ実践的試みである。モビリティは人だけでなく、モノや情報、文化の移動も含む概念で、現代社会の構造や経験の核心をなしている。

この本では特に、移動する人びとの経験や生活世界を通して、「移動論的転回」に基づく人文社会科学の知見を紹介するとともに、日本における研究の可能性と課題を探る。さらに、移動を個人の自由ではなく、社会的・政治的な力との関係で捉えることで、不平等の構造、社会変動の諸相を明らかにし、政策や実践に対する新たな視座を提示する。

定価 2860円(税込)
発行日 2025-7-13
ISBN 4750359688

『移動と階級』(講談社現代新書)

移動と階級

この世界には「移動できる人」と「移動できない人」がいる── 日本人は移動しなくなったのか? 人生は移動距離で決まるのか? なぜ「移動格差」が生まれているのか?  通勤・通学、買い物、旅行、引っ越し、観光、移民・難民、気候危機…… 日常生活から地球規模の大問題まで、移動から見えてくる〈分断・格差・不平等〉。 独自調査データと豊富な研究蓄積から「移動階級社会」の実態に迫る!

 【本書のおもな内容】 ●「移動は成功をもたらす」は本当なのか? ●半数弱は「自由に移動できない人間」だと思っている ●5人に1人は移動の自由さに満足していない ●3人に1人が他人の移動を「羨ましい」と思っている  ●移動は「無駄な時間」なのか? ●移動は誰のものか?──ジェンダー不平等という問題 ●格差解消に向けた「5つの方策」とは?……ほか

定価 1100円(税込)
発行日 2025-5-20
ISBN 9784065397343

文化放送 田村淳のNewsCLUB出演時の様子
magmabooks 移動と階級
magmabooksで開催された『移動と階級』発売記念 移動本フェア
文化放送 大竹まことのゴールデンラジオにて、大竹まことさんと小島慶子さんと
伊藤将人 荻上チキSession
TBSラジオ 荻上チキSessionにて、荻上チキさん、南部広美さんと

本書にいただいたコメント・書評(抜粋)

移動をめぐる不公正さが社会に厳として存在することを、自由を享受している側の人間も含めて一人ひとりが自覚すべきだ。著者の指摘どおり、まずはそこから出発する必要がある。

日本経済新聞 書評

移動から読み解く現代という視点が、おもしろい/あんまりなかった視点をくれる一冊

文芸評論家 三宅香帆

移動社会学的に考えるなら、最初の1冊になる本

ゲンロン YouTube Official 今週の人文ウォッチ 植田将暉

移動に関する社会問題や言説が、
社会学の観点から整理されている興味深い一冊

作家・書評家 渡辺祐真

『数字とファクトから読み解く 地方移住プロモーション』(学芸出版社)

競争や流行にとらわれず、まちに本当に必要な“移住者”と出会うためには何が重要だろうか?本書では「フェアで持続可能な移住促進」という視点を軸に据え、移住をめぐる研究結果や統計調査など様々なファクトを豊富に紹介。33のトピックに分け、行政・事業者・地域が直面する課題や葛藤を乗り越えるアイディアを提示する。

体裁 四六判・240頁
定価 2640円(税込)
発行日 2024-12-20
装丁 美馬智
ISBN 9784761529161

関連イベント① 伊藤将人×田中輝美「関係人口と地方移住の気になるカンケイ」

関連イベント② 伊藤将人×田中輝美「関係人口と地方移住の気になるカンケイ」

関連登壇③ ”移住周りのファクト”をギュッと1時間にまとめてみました

市場主義的になりがちな移住プロモーション事業を、一体どうしたら「フェア(公正)」なものにできるのか、という視点で解いた挑戦的な一冊。「そうは言ってもね」という気持ちをぐっとこらえて、まずは事実や統計を冷静に見つめ直す――その姿勢は、パブリックな領域のプロジェクトを進めるうえで今後ますます求められそうです。

編集担当 Mさんからのコメント